外来診療

予防接種・ワクチン接種

予防接種・予防薬一覧

東京ミッドタウンクリニックでは、多数のワクチンやマラリア予防薬をお取り扱いしています。 さまざまな感染症の予防や海外渡航前の対策にお役立てください。

不活化ポリオワクチン、髄膜炎菌ワクチン、三種混合ワクチン、HPVワクチン(ガーダシル、シルガード9)、RSウイルスについては、随時納入いたしますので、お電話でご相談ください。
お支払い(料金)は1回の接種分になります。加えて初診料、再診料などの費用がかかります。
また、ワクチンの種類によっては、別途事前カウンセリング料が発生することがあります。詳細についてはお問い合わせください。

  • マラリア予防薬「メフロキン(メファキン®)」は、現在、取り扱いを一時中止しております。

ワクチン接種で防げる病気があります

年齢を重ねるにつれ、免疫力や体力など身体の持つ機能が低下し、肺炎、帯状疱疹、などの感染症にかかりやすくなります。
ワクチンの接種には、これら感染症の予防や、発病したとしても重症化を軽減する、という利点があります。

注目のワクチン

肺炎の予防・重症化を抑制

50歳から発症増加。約9割を予防

取り扱いワクチン・予防薬リスト(国内承認ワクチン)

ワクチン名感染経路対象者接種方法/有効期限料金(税込)
A型肝炎ワクチン感染者の便で汚染された飲食物の経口摂取、感染者との接触。衛生状態の悪い国や地域への渡航者。2~4週間隔で2回、長期の抗体維持には6ヶ月後に追加接種1回。/明確なデータはないが2回接種で数年、3回で5年以上。8,800円
B型肝炎ワクチン感染者との接触、血液・体液に暴露。母子感染。医療従事者。流行地域への長期滞在者。(輸血など医療行為による感染の危険あり)4週間隔で2回、6ヶ月後に追加接種1回。/個人差あり。抗体を獲得しづらい人もいる。一度抗体産生が確認されれば追加接種不要。7,810円
破傷風トキソイド野外活動時の創傷、刺傷。(傷口から土が入る場合)海外長期滞在者。野外活動、救援活動をする場合。3~8週間隔で2回。1年後に追加接種1回。以降10年毎。/10~20年4,400円
日本脳炎ワクチン日本脳炎ウィルスを持つ蚊の吸血。東南アジアの郊外や農村部への長期滞在者。1~4週間隔で2回。1年後に追加接種1回。小児期に基礎接種を終了している場合は基本的に追加接種1回。/4~5年6,600円
肺炎球菌ワクチン
(ニューモバックスNP®)
肺炎球菌の吸入や鼻腔への保菌からの感染65歳以上の高齢者や、肺炎球菌による感染・重症化のリスクが高い人1回接種。/5年間11,000円
肺炎球菌ワクチン
(プレベナー13®)
肺炎球菌の吸入や鼻腔への保菌からの感染65歳以上の高齢者や、肺炎球菌による感染・重症化のリスクが高い人1回接種。/5年間15,400円
帯状疱疹ワクチン
(シングリックス®)
体内の水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスが活動を再開することで発症50歳以上の成人2ヶ月間隔で2回接種。/現在のところ約10年間
(臨床試験継続中)
27,500円
インフルエンザワクチン
(10月中旬~3月まで)
感染者からの飛沫感染インフルエンザワクチンに対する禁忌がないすべての人。1年に1回接種。/約5ヶ月間年度によって変動
HPVワクチン
「シルガード9®
詳細はこちら
主に性交渉によって感染当院では、16歳以上、または中学校を卒業している「女性」を対象半年の間に3回(初回、2ヵ月後、6ヵ月後)/おおよそ6年38,500円(3回セット 110,000円)
HPVワクチン
「ガーダシル®
詳細はこちら
当院では、16歳以上、または中学校を卒業している方を対象22,000円(3回 66,000円)
麻疹ワクチン感染者からの空気感染麻疹にかかったことがなく、ワクチンも受けたことがない人。成人免疫低下の場合の追加接種1回/約20年7,700円
風疹ワクチン感染者からの飛沫感染風疹にかかったことがなく、ワクチンも受けたことがない人。成人免疫低下の場合の追加接種1回/約20年
7,700円
MRワクチン
(麻疹・風疹2種混合)
感染者からの空気・飛沫感染麻疹、風疹にかかったことがなく、ワクチンも受けたことがない人。成人免疫低下の場合の追加接種1回/約20年11,000円
おたふく(ムンプス)
ワクチン
感染者からの飛沫感染おたふくにかかったことがなく、ワクチンも受けたことがない人。成人免疫低下の場合の追加接種1回/8年以上7,700円
水痘ワクチン
(水ぼうそう)
感染者からの空気感染水痘にかかったことがなく、ワクチンも受けたことがない人。成人免疫低下の場合の追加接種1回/10~20年9,900円

国内未承認(輸入)ワクチン

ワクチン名感染経路対象者接種方法/有効期限料金(税込)
腸チフスワクチン
(Typhim Vi®)
感染者の便で汚染された飲食物の経口摂取、感染者との接触。衛生状態の悪い国や地域への渡航者。1回接種/3年12,100円
狂犬病ワクチン(verorab®)狂犬病ウィルスに感染している哺乳動物による咬傷。発展途上国への長期滞在者。動物と接触する可能性が高い場合。速やかに医療機関にかかることができない遠隔地に滞在する場合。[暴露前]0、7、21または28日めに接種。[暴露後]初回接種日を0日として、3、7、14、30日の計5回。/1年後に1回接種、その後5年毎に接種16,500円

マラリア予防薬

マラリア
予防薬
感染経路対象者内服方法/有効期限料金(税込)
※現在、取り扱いを一時中止しております。
メフロキン
(メファキン®)
ハマダラカによる吸血マラリア流行地への旅行者1週間に1錠内服。流行地に入る1週間まえに1錠、その後旅行中も週に1錠服用し、帰国後は週に1錠を4回(4週間)継続する。/内服中有効1錠1,400円
ドキシサイクリンハマダラカによる吸血マラリア流行地への旅行者1日1錠内服。流行地に入る1日前から内服して連日服用し、帰国後4週間1日1錠服用。/内服中有効院外処方(自費処方)
アトバコン&プログニル
(マラロン®)
ハマダラカによる吸血マラリア流行地への旅行者1日1錠内服。流行地に入る1日前から内服し、連日服用し、帰国後7日間服用。/内服中有効1錠830円

ワクチン接種および、自費処方には別途診察代がかかります。

  • 各種料金は予告なく変更する場合がございますので、ご了承ください。

注意事項

  • ご旅行、ご出張、海外赴任用のワクチン接種(渡航用ワクチン)は、渡航先、渡航期間、季節、地域、目的によって、推奨するワクチンの種類や接種スケジュールを決めます。在庫がないワクチンがある場合がありますので受診される前にお電話でお問い合わせください。
    複数回の接種が必要なワクチンがあり、できましたら遅くとも2ヶ月前から接種を開始したほうがよいのでご旅行の日程が決まりましたらお早めにご連絡くださるようおねがいいたします。
  • 妊娠中は原則的にワクチンの接種ができませんがインフルエンザウイルスワクチンは妊婦さんにも推奨されていますので接種が可能です。
  • 化学療法やステロイドなどの免疫を低下させる治療をお受けになっている方は、接種が可能か主治医に確認してください。

予防接種を受けられる方へ

受ける前の注意(必ずお読みください)

01 予防接種の副作用について

軽い副作用

注射部の発赤や腫れ、かゆみなどがおこることがありますが通常は自然におさまるので問題なく様子をみていればよいですが、反応が強い場合はご連絡ください。

強い副作用

きわめてまれですが接種して30分から1時間以内に強いアレルギー反応が起こり、蕁麻疹や呼吸困難、血圧低下などがおこることがあります。この場合は緊急で治療が必要です。注射後1時間はご自身で経過観察を行いもし症状が出るようでしたらすぐに病院にご連絡ください。

02 予防接種の同時接種について

出発までの時間が限られている場合は、同時接種(2種以上のワクチンを同日に接種)を行う場合もあります。実際に諸外国では広く行われている方法で、日本においても予防接種ガイドラインに、「医師が必要と認めた場合には、同時に接種を行うことができる」という記載もあり、禁じている法律もありません。当クリニックでも、ほとんどの方がこの方法を行っています。

ただし同時接種をされる場合には、きわめてまれですが、同時接種を行った後に重篤な副反応が起こった場合に、現在の日本の法律上その救済制度が充実しておらず、自己責任を負っていただくという旨にご承諾いただく必要があります。したがってこの点につき、接種される前に別紙の同意書に署名をいただいておりますので、あらかじめご了承ください。

03 未承認のワクチンについて

狂犬病や腸チフスは我が国での発症は少ないですが診断が遅れたときには、致死的になる疾患であり、長期に流行地に渡航する場合には推奨されるワクチンです。残念ながらわが国ではそれらのワクチンは、認可されておりません。また、国内産の狂犬病ワクチンは、国内の需要が増えたときに安定に供給されないことがあるため、当クリニックでは、海外で認可され、一般的に使用されているそれらのワクチンを輸入し提供させていただいております。

我が国では未承認ですが、海外で承認され、広く使用されているワクチン使用いたします。通常は、問題なく接種がおこなわれますが局所反応などの軽度なものから、極めて稀には重篤な副作用や体調不良が生じる可能性があります。生じた場合には、国内承認の予防接種とは異なり、法律上の保障、救済制度は適応されませんので、自己責任を負っていただくという旨にご承諾いただく必要があります。

予防接種後の注意

  • 予防接種終了後1時間くらいは、しばらくご自身で経過観察を行うようにして下さい。きわめてまれではありますが、重篤な副反応(アナフィラキシー)は通常30分以内に起こるという理由からです。
  • 当日の入浴は差し支えありません。
  • ワクチン接種後の24時間以内は飲酒や激しい運動はお控えください。
  • 接種後に副反応と思われる症状が出現した場合やご心配なことがありましたら場合は、当クリニックまでご連絡下さい。

ワクチン接種についてよくあるご質問

ワクチンとは何でしょうか?

ワクチンとは免疫の仕組みを利用して様々な感染症を予防する医薬品のことを指します。
ワクチンの接種により、体内でウイルスや病原体に対する免疫力を作り、感染症を予防します。
仮に感染症にかかったとしても重症化を軽減できる場合があります。

「生ワクチン」「不活化ワクチン」とは何でしょうか?

「生ワクチン」とは、ウイルスや細菌の毒性を弱めたり、無害化させたりし、体内で悪影響を及ぼさないようにつくられたワクチンです。接種後、毒性を弱めたウイルスや細菌が体の中で徐々に増えるので、自然感染に近い状態で免疫力をつけることができます。
「不活化ワクチン」は、化学処理などによって、ウイルスや細菌の感染力を無くしたものを原材料としています。「生ワクチン」と比べて、体内で生み出される免疫力が弱いため、不活化ワクチンには複数回接種が必要なものが多くあります。

副作用はありますか?

ワクチンの接種により副作用が起きることがありますが、その多くは、軽いものです。
注射した場所に赤み、腫れ、かゆみなどが生じ、通常は自然におさまります。
きわめて稀なケースではありますが、強いアレルギー反応、蕁麻疹や呼吸困難、血圧低下などがおこることがあります。「予防接種を受けられる方へ 受ける前の注意」

医師の紹介

源河 いくみ

東京ミッドタウンクリニック
担当診療科:感染症内科

                       
認定資格・所属学会
医学博士
日本内科学会認定医・専門医
日本感染症学会専門医
ICD(インフェクションコントロールドクター)
略歴
1991年 日本大学医学部卒業
国立国際医療研究センター感染症診療・渡航者外来での勤務を経て、現在に至る